【大学受験】英語要約問題攻略【ここで差をつけよう】
- 大学入試の英語要約問題の解き方が分からない…
- 英語要約問題の解法を教えてもらいたい
- 要約問題はどれくらい書ければいいのか知りたい
本記事では、このような悩みに答えていきます。
近年、多くの大学の英語試験で要約問題が出題されています。例えば、東京大学、東北大学、早稲田大学、青山学院大学、明治学院大学、さらに各47都道府県の公立大学などです。
長文読解や英作文対策は、様々な参考書があるので勉強しやすいですが、一方、要約問題は、そもそも出題する大学がそんなに多くないため、対策方法を知っている人は少ないのではないでしょうか。
そのため、残念ながら、「要約=生まれつきの才能」と諦めてしまっている人もいると思います。
しかし、この記事では、要約問題の解法を細かく解説して、しっかりトレーニングをすることで要約問題を解けるようにしていきます。
それでは始めます!
✔︎記事の信頼性

以下、私の英語学習歴です。
- 英検1級合格、TOEIC945点
- 中高生に10年以上英語を教えています
- 毎年、高校3年生の要約問題を添削しています
このブログは、「適切な方法で、適切な量で学習すれば、英語力は伸びる。」をコンセプトにしています。
世間には、様々な英語教材や勉強方法であふれていますが、自分に合った教材なのか、目標達成に適した勉強法なのか、どれくらいの勉強量が必要なのかを、リアルに解説している教材はほとんどありません。
このブログでは、私自身の勉強経験や指導経験を活かして、【目標達成へのプロセス・適切な教材・必要な努力量】をメインに解説しています。
英語学習を習得するためには、それ相応の学習時間は必要です。
それゆえに、「簡単にできる」のような甘い言葉は一切排除して、私の学習歴、指導歴、さらに教え子の学習歴などを基に、リアルな成長過程を言葉にしました。「頑張っている人が報われる」ようにしたいと思います。
✔︎記事の内容
- 英語要約問題 5個の解法ポイント
- おすすめ教材3選
- 最後に:要約問題で合否が分かれます
✔︎英語要約問題 5個の解法ポイント

- その①:まずは正確に読解する【ここで半分脱落します】
- その②:記述ポイント【対比・抽象⇆具体・否定・言い換え】
- その③:原則、具体例は書かない
- その④:自然な日本語かどうかを見直しながら書くこと
- その⑤:求められる字数により書き方が変わります
それでは、1つずつ解説していきます。
その①:まずは正確に読解する【ここで半分脱落します】
要約問題のほとんどは300語〜700語程度の長文が出題されます。まず、この長文を読解しなければなりません。
これまで多くの生徒の要約を指導してきましたが、長文読解ができていない生徒がかなり多いです。この時点で、受験生の半分は脱落していると思います。
なので、自分の答えを書く前に、読む力を高めておきましょう。
その②:記述ポイント【対比・抽象⇆具体・否定・言い換え】

次に、書く前の準備として、文章のどんな点に注目すべきかを解説します。全部で4つあります。
- 対比
- 抽象⇄具体
- 否定
- 言い換え(パラフレーズ)
この4つです。1つずつ簡単に説明していきますね。
1.対比
対比構造があれば、それは筆者の主張の合図です。「対比だ、ラッキー!」と考えて、必ず解答に含めるようにしましょう。
「なぜ対比が大切か」について深掘りしていきます。例えば、「将来は、田舎と都会のどちらに住みたいか」という質問があった時に、「都会は刺激的だ。都会の方が住みやすい。」だけでなく、「田舎の生活は変化が少ない、都会は人の往来が多くて刺激的だ。田舎は車がないと遠方に行けないが、都会は交通網が発達して住みやすい」とした方が説得力があがります。
このように、「対比」によって、敢えて自分とは反対意見を登場させ、自分の主張の説得力を高める効果があります。
2.抽象⇄具体
次のテクニックは「抽象⇄具体」です。英語や日本語に限らず、ほとんどの文章が、抽象と具体例の行ったり来たりになっています。
例えば、「日本は住むには快適な国だ。日本は食べ物が豊富で、治安も良く、人々は優しい。ゆえに、生活には苦労しない。」この文章は【抽象→具体例→抽象】のように進んでいます。
要約問題では、抽象の部分のみを書きましょう。
3.否定
否定表現も筆者の主張がよく現れるポイントです。否定のパターンとしては、
‘not A but B’
がよく見られます。長文の難易度が上がると、’not A’しか書かれておらず、but Bの該当箇所は自力で探す必要があります。
否定表現の例としては、「私は日本ではなく、海外で働きたい。」のような文です。対比と近い役割があります。
敵役を作り出すことで、自分の主張を際立たせる効果があります。
4.言い換え(パラフレーズ)
最後のテクニックは、言い換え(パラフレーズ)です。筆者は伝えたいことを、語彙を変えながら何度も反復します。語彙を変える理由は、文章の単調にならないようにしたり、筆者の語彙力を見せるためです。
その③:原則、具体例は書かない
要約の定番ルールですが、具体例は書いてはいけません!
筆者の主張を木の「幹」だとすると、具体例は「枝」です。要約は、木に付いている枝を取っていく作業だと考えてください。
その④:自然な日本語かどうかを見直しながら書くこと
時間に余裕がある場合は、自分の日本語を見直しましょう。「やっと書き終わったー!」で満足してしまう人がほとんどだと思いますが、実は、日本語がボロボロである場合がよくあります。
目の前の答案を、自分ではない別人が書いた文章だと思って、もう一度読み直してみましょう。誤字脱字はもちろんですが、優れた表現を思いつくことだってあります。
その⑤:求められる字数により書き方が変わります

テクニックの最後ですが、求められている字数によって戦略が変わってきます。
例えば、多くの大学入試問題は「80字〜120字の日本語で要約せよ」という問題になっています。このタイプの問題は、これまで解説してきたやり方で対応できます。オーソドックスな問題だと言えます。
一方で、「400字で要約しなさい。なお、(1)〜(3)の内容を含めること」という種類の問題もあります。こちらについて触れておきますね。
この問題は、「(1)〜(3)の内容を含めること」と指示されているように、この指示通りに書いていけば、自然と400字近くに到達できます。つまり、要約問題という名の、長めの内容説明問題と考えられます。
このタイプの問題では、大学側は、要約能力というよりも、読解力の方を重視して測定しているんです。出題校としては、各47都道府県の公立大学の総合問題などでよく見かけます。
心理的な準備としては、「400字なんて書けるか不安だ」ではなく、「繋いでいけば、自然とそれくらいの字数になるんだな」と構えましょう。
字数が少なければ、どこかを見逃していますし、字数を越えていたら、どこかが余分だと判断できます。
✔︎おすすめ教材3選

要約問題の教材は多くありませんが、私が使ってみて、おすすめできるものを紹介します。
その①:スタディサプリ大学受験講座
神授業で有名な、リクルートのスタディサプリ大学受験講座です。要約の授業を映像で体験したい人には、スタサプがおすすめです。
こちらの画像を見ていただきたいのですが、志望校対策授業内の、【要約対策】で学習することができます。
本記事でも解説したテクニックを、実際の入試問題を使って問題を解いています。
要約問題の授業自体は、数少ないです。そのため、14日間無料体験がオススメです。授業自体は、2,3日で修了できるので、要約のテクニックを素早く教わりたい人は、無料体験を利用するといいでしょう。☞14日間お試し無料期間【スタディサプリ大学受験講座】
その②:厳選30題で学ぶ!英文要旨要約トレーニング
「英作文の鬼」で有名な竹岡先生による要約トレーニング本です。竹岡先生は英作文で有名ですが、駿台予備校、洛南高校、竹岡塾では、英単語、英文法、長文読解など、受験英語の全てのプロフェッショナルです。
受験生が実際に書いた回答の添削例が掲載されており、受験生目線の分かりやすい内容です。
その③:英文解釈要約精講
長文読解に重点を置きながら、要約問題にも対応する問題集です。1988年にオリジナルが作成されており、未だに人気があるため、新しく改訂されたものです。
大学受験だけでなく、TOEICやTOEFL、社会人のプレゼン力アップにも繋がる思考力を養うことができます。
✔︎最後に:要約問題で合否が分かれます

以上で、大学受験要約問題の解説は終わります。
最後になりますが、要約問題で差がつくと確信しています。
なぜならば、多くの受験生が対策方法を分かっていないためです。
記事の冒頭で触れたように「要約は地頭勝負、才能勝負」と半分諦めている人が余りに多いんですね。
実はそうではなくて、適切なステップを踏んでトレーニングすることで、確実に高得点を獲得できます。
まずは読解力を高めることからスタートですが、その後は、対比・抽象⇄具体・否定・言い換えなどのテクニックを使って答案を作ってみてください。