英語速読のコツ&勉強法【英検1級教員が解説する】

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次のような悩みに答えます。

英文を読むのがとても遅い😭英検とかTOEICとか模擬試験でも、試験時間で終わることが少ない。でも、周りには、ちゃんと時間内に終わっている人もいるのは事実。自分も正しい勉強をして、速読ができるようになりたい。

✔︎記事の信頼性

英検1級、TOEIC945点の英語教師です。生徒に英語を教えて10年以上になります。これまでに生徒からも速読方法を質問されました。英文速読方法を、この記事でまとめていきます。(ちなみに、私自身も速読で悩んだことがありますが、現在はTOEIC15分余るほどになりました。)

✔︎記事の内容

  • 速読ができない5つの理由
  • 速読ができるようになる5つの勉強法

では、始めていきます。

✔︎速読ができない5つの理由

  • その①:語彙力が乏しい
  • その②:英文解釈が甘い
  • その③:英文の論理展開を理解できていない
  • その④:英語脳が発達していない
  • その⑤:インプットが不足している

その①:語彙力が乏しい

語彙力がないとスラスラ読むことはできません。具体的には、文章全体の95%以上の単語を知っていないと、読解力は急激に低下します。また、1文あたり、知らない単語が3語あると、その文を理解することができないと言われています。

速読を可能にするためには、日々のボキャビルが欠かせません。狙っている検定試験、大学入試の文章を見て、「知らない単語ばかりだ」と感じたら、まずは単語を覚えることから始めるとスムーズに力を伸ばせます。

その②:英文解釈が甘い

速読を妨げる2つ目の原因は、英文解釈トレーニングが不足しているためです。「単語は知っているけど、読み間違えることがある」という人は該当している可能性があります。

例えば、次の2つの文を理解できますか?

  1. Should you have any questions, ask me any time.
  2. Under no circumstances should anyone consume alcohol while driving.

どちらの文も倒置が起きています。一文目はifの省略による倒置、二文目は文頭否定語による倒置。

これらは基礎的ですが、他にも見抜けるようになるべき構文がたくさんあります。

その③:英文の論理展開を理解できていない

単語、英文解釈をしたけど、「筆者の主張が分からない」という人は、文章の論理展開のパターンを押さえられていません。

実は、論理展開もバリエーションが決まっています。ゆえに、トレーニングを受けることで克服ができます。

その④:英語脳が発達していない

文章を読んでいるときに返り読みをしてしまう人は、英語脳が充分に発達していません。

英語脳とは、英語ネイティブスピーカーのように、前から意味を取っていくことができる考え方のことです。直読直解とも呼ばれています。

速読できるようになるには、英語脳獲得を目指します。

その⑤:インプットが不足している

インプット、つまり、文章を読む量が足りていないと、速読は難しいです。やはり、「慣れ」はある程度必要です。たくさんの文章に触れることで、知っている知識も増えて、新しい文章を読みやすく感じれます。

✔︎速読ができるようになる5つの勉強法

それでは、具体的な勉強法を解説していきます。速読ができない理由に対応する形で、勉強法を紹介しています。

  • その①:まずは4500レベル(英検2級)のボキャビルを目指す
  • その②:大学受験用の英文解釈本をやり込む
  • その③:スタサプで論理展開を学ぶ
  • その④:毎日音読で英語脳を作る
  • その⑤:リスニングに力を入れる

その①:まずは4500レベル(英検2級)のボキャビルを目指す

速読ができない原因が単語にある人は、まず英検2級レベルである4500語の習得が目標です。本屋に行けば、4500語レベルの単語帳がズラッと並んでいます。

私がこれまで色んな単語帳を見て、「この単語帳は覚えやすい!」と感じたものはこちらです。



その②:大学受験用の英文解釈本をやり込む

英文解釈が苦手な人は大学受験用の教材を数冊やり込むことで得意になれます。英文解釈は、英文法と同じで、学ぶべき項目が決まっています。なので、集中的にやれば数週間以内に終わらせることができます。

おすすめの教材を貼っておきますが、どれも反復する価値があります。長文が読めなくなったと感じるごとに英文解釈に戻ると、確実にレベルアップできます。


その③:スタサプで論理展開を学ぶ

論理展開を網羅することで、長文をかなり速く読めるようになります。ただし、市販の教材で論理を網羅しているものがあまり無いのがネックです。

おすすめは、スタディサプリの肘井学先生による英文読解授業と、同じく肘井先生著作の長文読解参考書です。

論理展開の項目は、具体的には、次のようなものがあります。

  1. 対比
  2. 抽象⇄具体
  3. 否定
  4. 因果関係
  5. パラフレーズ(言い換え)
  6. その他もろもろ

詳しくは、こちらの記事にまとめてあります。

☞【長文読解】論理を学べば速読できる【英検1級教師が教えます】

その④:毎日音読で英語脳を作る

英語脳を手っ取り早くゲットする方法は、毎日音読することです。1日10分でも構いません。高校生であれば、授業で読んだ文章を1日3回〜5回読むとかでもいいです。

とりあえず2週間継続してみてください。1週間だと短い気がします。2週間経つと、かなりスラスラ読めるように実感できます。継続することで運命が変わります!

その⑤:リスニングに力を入れる

速読するために、リスニングの勉強を取り入れるのも1つの良いアイデアです。YouTubeチャンネル(NHK World Japan / TED Ed / Business Insider)が、教材が豊富です。

ネイティブの音声を耳で聴くことで、自分がリーディングする際にも、同じペースで読めるようになります。

✔︎結論:速読<<<<<精読

本記事の主な内容は以上になります。速読ができるようになるための勉強法をおさらいしましょう。

  • その①:まずは4500レベル(英検2級)のボキャビルを目指す
  • その②:大学受験用の英文解釈本をやり込む
  • その③:スタサプで論理展開を学ぶ
  • その④:毎日音読で英語脳を作る
  • その⑤:リスニングに力を入れる

まとめになりますが、速読ができるためには、精読力を鍛えるのが近道です。「え?なんで?」と疑問に思う人もいるでしょう。理由は、「精読の積み重ねが、速読である」からです。正確に理解できるからこそ、速く読めます。逆に言えば、テキトーな読みをしているので、何度も読み直して時間がかかってしまいます。

速読ができなくて悩んでいる人は、しっかりボキャビルして、英文解釈を鍛えて、音読を継続するのが近道です。英文解釈を極めたい人は、次の記事をご覧ください。