【慶應義塾(総合政策)】英語対策【長文攻略の参考書も紹介】

中堅〜難関私立大対策

この記事では、次のような悩みに答えていきます。

慶應義塾の総合政策学部を志望しています。英語が入試科目にありますが、かなり難しいです😭何とか合格したいので、対策や勉強方法などを教えてください。

ということで、この記事では、慶應義塾大学総合政策学部の英語入試対策を解説していきます。

総合政策学部と言えば、湘南藤澤キャンパスということで、SFCと言われています。

慶應の中でも特殊中の特殊な学部であり、英語+小論文で入試が受けられちゃう、英語が得意な受験生にとってはチャンスが大きくなっている学部ではあります。

しかし、それゆえに英語の入試問題は難しくて、毎年多くの受験生を苦しめています。

この記事では、「英語を得意科目にしたい」「英語で合格点を取りたい」「教え子を合格させるためのアドバイスをしたい」などの気持ちに応えていきたいと思います。

目次は次の通りです。

  • 総合政策学部の入試概要を確認
  • 英語の問題傾向分析
  • おすすめ参考書を紹介します
  • 長文が鍵なので、過去の参考記事を貼りました

筆者情報

英検1級、TOEIC900点越えの英語教師です。10年以上の教員歴があります。毎日、海外ニュースを見たり、大学入試問題を解いています。

では、始めていきましょう。

総合政策学部の入試概要を確認

まずは、入試概要から確認していきましょう。

日程

  • 10:00-12:00 「数学または情報」あるいは「外国語」、あるいは「数学および外国語」
  • 13:20-15:20 小論文

英語は午前中に2時間の試験時間であることが分かりますね。

配点

  • 「数学または情報」あるいは「外国語」、あるいは「数学および外国語」:200/400
  • 小論文:200/400

英語が全体で400点中200点を占めています。

では、「何点取れば合格するのか?」と言いますと、大学が公表している2022年度入試情報になると、合格最低点は260点となっています。

ゆえに、70%の得点率が合格ラインです。

小論文の採点は難しいと思いますが、英語は過去問演習をする際に70%を意識しながら勉強していきましょう。

英語の問題傾向分析

次に英語の問題傾向を見ていきます。

  • 大問13:長文読解
  • 設問:空所補充と内容一致
  • 試験時間:120分

総合政策学部の英語は、長文が3題出題されます。例年、大問1・2は700語レベル、大問3が1000語レベルの長めの文章になっています。

では、実際の入試問題を見ていきましょう。東進衛生予備校が公開している2021年度入試問題を例に挙げさせていただきます。

これらは大問1の文章です。大問1・2は傾向がほとんど同じで、空所補充が10問、内容一致が5問です。

次に大問3を確認していきます。文章が長いので、写真も多くなってしまっています。



実際の入試問題を確認すると、「長文長いなぁ」「こんなの合格できるのかな」と不安になりますが、突破口はあります。

では、次の項目から、具体的な対策や取り組み方を説明していきます。

私が実際に解いてみて、「この方法なら効率が良い」「合格する人はこう考えているだろうな」と言った思考法を細かく解説していきます。

段落毎に解くことができる。長文にビビる必要はない

まず、文章は長いですが、順番に解いていくことができます。空所補充は、言うまでもなく、順番に解けます。加えて、内容一致問題も段落毎に1問ずつ解ける構成になっています。

空所補充と内容一致を交互に解くやり方にはなってしまいますが、そこは過去問演習で慣れていくしかありません。

内容一致問題は、先読みが必須

内容一致問題攻略法は、「先読み」です。

先読みをすることで、文章のキーワードを発見できたり、何度も何度も文章と設問を見直すという作業をグッと減らすことが可能です。

では、どんなところを先読みすべきなのか、写真を使いながら確認していきます。

例えば、問41番であれば、「メインの研究結果」を答える問題ですが,先読みしていれば、「3段落目は何かの研究・調査をした結果が書いてあるんだな」と分かります。

また、問42番は「驚いた結果」とあり、英文中では、4段落目の最初にいきなり答えが書かれています。つまり、先に問題を読んでいたことで、緑線の”One surprising finding”の後ろが答えだと気付けたわけです。

先読みをしていなかったら、「本文設問また本文」という手間をとってしまうわけです。

繰り返しですが、内容一致問題は先読みが正義です。

空所補充は、取れる問題を取る。捨て問題もあるので、割り切ることも大切

空所補充問題は、文脈理解の力と、語法・文法の力が必要です。正直、文脈理解については英単語の力が左右されます。なので、日々文章をコツコツ読むしかありません。

語法・文法も同じです。知っていれば解ける問題が多いので、地道な努力をしていきましょう。

ただし、「捨て問」と言われる、多くの受験生が絶対に解けないだろう、予備校も答えが分かれるだろう問題も存在します。

捨て問とそうでない設問を見分けるのは、正直難しいです。なので、解ける問題を確実にクリアする、時間が掛かりそうな設問は後回しにする、という切り替えが大切です。

内容一致問題の選択肢、雑に読まない。1つ1つ照合する

最後のアドバイスですが、選択肢の照合が大切です。

具体的には、選択肢の英文1つ1つをサボらずに読解することです。「速読しなきゃ」という意識が働きすぎて、選択肢の読解が雑になっていませんか。

私が普段、大学受験にチャレンジする教え子をみてて思うことなんですけど、「読めた気がする」という人の多くが、選択肢を正確に読めていません。

選択肢の英文にも構文や重要表現が隠されていますので、普段の勉強でも、本文+選択肢まで正確に読み取る練習が大切です。

設問の一部を貼ったので、問いと選択肢の意味を取れているかどうか、試しに読解練習してみてください。

おすすめ参考書を紹介します(技能別)

それでは、慶應の総合政策の英語を突破するための参考書を紹介していきます。忖度なしで、私が使って良いと思ったものだけを紹介します。

単語帳:シス単とリンガメタリカ

まず、シス単です。大学受験の定番ですが、この1冊をやるだけでどの大学にも挑戦できる基礎単語を学べます。構文知識や熟語なども全て網羅しているのがいいと思います。

「シス単だけでは足りないという意見も聞くけど、、、」という心配は分かります。けど、こう考える人のほとんどはシス単1冊すらやり切っていない人です。

受験は情報戦と言われるので、たくさんの知識をみんな持っているんですけど、「本当にその1冊を終えたんですか?」と思うことが多いです。

まずは、長年生きてきたこの単語帳を信じて1冊やり切ることが大切です。

加えて、背景知識を増やしたい人のために、マニアックな1冊リンガメタリカも紹介します。マニアックな1冊なので、余裕がある人で興味がある人だけで良いと思います。ただ、読んでいて好奇心が刺激されることは保証します。

長文読解:基礎英文問題精講とThe Rules4

1文を正確に読解するためには、基礎英文問題精講がお勧めです。構文練習には最適な書籍です。歴史が他とは違いね。

加えて、文章の読み方を練習する必要があるかと思いまして、The Rules 4を紹介します。「演習量は多いのに、伸びてる実感がない」「長文が頭に入ってこない」という悩みを解決してくれます。

具体的には、物書きのプロが駆使する文章の技法を、言語化しています。例えば、「複数形の後ろには具体例が来やすい」とか「notの後ろの隠れたbutが主張を表す」など、知らないと知らないまま大人になってしまう技を84個知ることができます。全受験生に使ってほしいと思える1冊です。

長文が鍵なので、過去の参考記事を貼りました

慶應の総合政策学部は長文対策が鍵を握っています。長文読解3題をどう攻略していくかで合格するかどうかが決まります。

具体的な問題への取り組み方、お勧め参考書はこれまで説明した通りです。

加えて、基本的な長文対策、超長文(1000語を超える文章)への取り組み方については、別の記事でも紹介しています。

最後に、リンクを貼っておきます。読んでもらえれば、より骨太な勉強方法が分かるようになります。では、今回は以上です。