【関西大学(全学部)】英語対策&合格への参考書ルート【過去問で推論力を育てよう】
この記事は、関西大学(全学部)英語対策を解説していきます。関西大学といえば、関西地方で、関関同立と呼ばれる難関私立大学の一角であり、全国的にも人気のある大学の1つです。その関西大学の英語個別試験の対策をお伝えしていきます。
結論から言えば、【英検2級の英語力】と【推論力】が必要です。まず、関西大学の英文は英検2級と同等です。文章自体はとても読みやすいです。
しかし、選択肢が難しい。2択までは絞れますが、最後の判断で悩んでしまう問題がいくつもあります。対策は、過去問演習を通して、推論力を伸ばすことです。
それでは、詳しく解説していきます。
筆者情報

- 英検1級取得英語教師
- TOEIC最高スコア945点
- 中高生への英語指導歴10年以上
記事の内容
- 合格最低点は?【65〜70%】
- 関西大学英語【概要と対策】
- 合格への参考書ルート
- まとめ:過去問で推論力を育てよう
✔︎合格最低点は?【65〜70%】

関西大学が公表している合格最低点は、学部によって差があるものの、65〜70%前後におさまっています。(詳しい情報はこちらのリンクからご覧になってください。2021年度入試情報です。)
関西大学は、様々な入試方式があり、3科目受験、2科目受験、特定の科目の比重を重くした受験などがあります。
合格最低点に照らし合わせると、英語も70%前後を狙っておけば、まず確実です。余裕を持たせて、過去問演習では、75%以上の得点率を目標にするといいでしょう。
勿論、この記事では、合格最低点を獲得するためだけでなく、より高得点を獲得できるための対策をお伝えしていきます。
✔︎関西大学英語【概要と対策】

ここからが本番です。関西大学(全学部)英語の概要と対策を解説していきます。
- 試験時間:90分
- 大問3題
- 大問1:会話文&段落整序
- 大問2:長文読解
- 大問3:長文読解
概略ですが、基本的には「たくさん読ませる」テストです。文法問題は全く出題されませんし、英作文、リスニングもありません。90分間読み続ける体力が必要ですね。
英文自体はそれほど難しくありません。関東のMARCHや他の関関同立と同じくらいのレベルです。英検で言えば、2級と同等です。
(英検2級レベルのボキャビルはこちらの記事をご覧ください)
ボキャブラリーに関しても、英検準1級レベルはほとんどありませんので、ご安心ください。
それでは、大問別の傾向&対策を深掘りしていきます。
大問1:会話文&段落整序
大問1は、会話文と段落整序の2種類ありますので、それぞれ個別に解説していきます。
まず、会話文ですが、選択肢の難易度が高いです。4つの選択肢から1つ選ぶのですが、しっかり考えないと解けません。
(私が解いた感想としては、2択までは絞れますが、最後の1つに絞ることができない問題がいくつかありました。)
勿論、全ての問題が難しい訳ではありません。サクサク解ける問題もたくさんあるので、そこは落とさないようにしましょう。
英文読解しつつ、消去法などのテクニックを駆使して解くことが有効です。
次に段落整序です。関関同立では、関西大学だけが、段落整序を出題しています。他の大学でも段落整序はほとんどなく、東京大学では出題されます。ゆえに、東大の練習問題になることがよくありますね。
対策としては、【代名詞・指示詞・段落のトピック】に反応することです。1つの段落が3〜5文あり、非常に長いですが、まずは、代名詞、指示詞をマークして、繋げられる選択肢を合体させます。(年によっては、疑問文が含まれていることがあるので、そんな年はラッキーだと思った方がいいですね)
この段落整序は、練習が不可欠です。関西大学は昔から傾向が変わっていませんので、類題は山のようにあります。慣れてきたら、東京大学にチャレンジするのもありです。【代名詞・指示詞・段落トピック】を意識しながら、問題演習をしていきましょう。
大問2:長文読解
大問2の長文読解は、空所補充と内容一致です。
空所補充は、難易度の差が激しいです。文法と単語力からアプローチできますが、サクサク解ける問題がある一方で、2択まで絞れるけど、最後の判断が出来ない問題がいくつかありました。(合格者は、誰でも出来る問題を確実に拾っているのだと思います。それゆえに、合格最低点が65%前後)
知識系で解く問題は、大学受験では定番の問題や知識が求められるので、英検2級までの単語を極めたり、文法演習をすることが対策になります。
内容一致は、選択肢が3択しかないのは嬉しいですね。ただし、【根拠がはっきり書かれている訳ではありません】。これも2択までは簡単に削れますが、最後のところで考えさせられます。もちろん、即答できる問題もあります。英語教師目線ですが、「これは書いてある」という問題を確実に拾うことが大事です。
(根拠が曖昧なものを全部落としたとしても、確実に分かる問題が合っていれば合格最低点は到達できます)
大問3:長文読解
ラスト大問3の長文読解は、下線部内容一致と文章内容一致です。
下線部内容一致は、「下線部を言い換え」「下線部の具体例はどれ」「指示語を明らかにせよ」など、様々な設問があります。本文理解ができていれば解ける問題ではあります。
大問2と同様に、大問3の内容一致も、根拠が特定しづらいです。3択であることは嬉しいですが、自信を持って解答できない点で、最後まで不安を払拭できない試験です。「推論力」が必要なので、ボキャビルはもちろんですが、筆者の意図を読み取る意識が大切です。
長くなりましたが、まとめると、次のような通り。
- 全体像:文章は英検2級レベルだが、選択肢が難しい。しっかり推論しなければ解けない。
- 根拠が明確な問題は確実に得点できるようにする
- 段落整序は何度も練習すること
✔︎合格への参考書ルート

では、関西大学(全学部)英語で合格点を取るための参考書を紹介していきます。映像授業、英単語、英文解釈、長文読解に分けて紹介していきます。
映像授業:スタディサプリ
授業動画配信サービスを提供しているスタディサプリで関西大学対策をすることができます。関西大学用の授業の1つはこちらの講座です。
授業内容としては、「読み方」「解き方」の両方を知ることができます。
「読み方」であれば、因果関係・対比・抽象⇄具体の発見方法など、ほとんど学校の授業では聞いたことがない読解テクニックを学べます。
「解き方」は、「言い換え」「内容一致」などの個別の設問に応じた解法を学べます。関西大学の過去問を使った授業は必見です。その他の授業でも、関関同立で狙われる読み方、解き方を解説しています。
14日間無料体験がありますので、ひとまず無料期間に授業をひと通り視聴するのがオススメ。
「予備校の授業がどんな感じか気になる」「受験のプロの視点を知りたい」という人は、すぐに行動しましょう。受験テクニックは、早く習得するだけ、受験を有利に進められます。
参照:受験生の2人に1人が利用する圧倒的なわかりやすさ!まずは無料でお試し。
英単語:Stock4500
この単語帳1冊で、難関私立(早慶レベル)・国公立2次試験に対応できます。関西大学もこれ1冊で十分。スタディサプリ講師である関正生先生が著者なので、自信を持ってオススメできます。
「単語帳なんてどれも同じでしょ?」と思う人もいるでしょうが、これは違います。従来の単語帳と一線を画す点は、「記憶ブースター」です。これは、単語1つ1つに覚えやすいコメントが記載されていて、単純な丸暗記をさせない工夫があります。関先生のモットーでもある「脱丸暗記」を体現した1冊です。
正直、英語教師の私が読んでも知的好奇心を刺激されるし、何より暗記することが楽しくなります。大学受験を考えても、これ一冊で単語帳は十分です。
英文解釈:読解のための英文法
関西大学は複雑な構文が無いので、英文解釈は基礎・標準レベルまでやっておけば大丈夫。この「読解のための英文法」で、英文解釈の基礎から難関大学対策まで対応できます。
コンテンツとしては、中学レベルの語彙を使いつつ、構文は複雑になっており、東大・京大の練習問題が使われていて、とてもいい勉強になりました。和文英訳が1問課されますが、英文解釈を通して構文知識を深めるだけで問題なしです。
著者はスタディサプリ講師の肘井先生なので、スタディサプリ受講生は、肘井先生や関先生の英文解釈講座と並行するとより英語力を伸ばせます。
長文読解:Solution 2、英語長文ポラリス2
長文読解は「抽象度の高い文章の攻略法」、「論理展開の基礎」を学べる2冊を選びました。関西大学はほぼ長文読解だけなので、長文読解の参考書を2冊紹介します。これらの本は、文章の読み方・解き方の両方にアプローチしています。
従来の長文問題集は、解き方のみが多いですが、この本は読み方まで踏み込んでいます。それゆえに、初見の文章を読んだときにも、全ての英文に共通した読み方を学んでいるため、焦らずに読解できるようになります。
また、2冊とも最新の入試テーマを押さえています。演習後は、音読を10回行い、ボキャビルだけでなく、世界についての知識も広げることができます。
✔︎まとめ:過去問で推論力を育てよう

以上、関西大学(全学部)英語対策を解説してきました。全体的な対策は次の通り。
- 全体像:文章は英検2級レベルだが、選択肢が難しい。しっかり推論しなければ解けない。
- 根拠が明確な問題は確実に得点できるようにする
- 段落整序は何度も練習すること
ベースとなる英語力は、英検2級合格並みの知識です。ギリギリ合格ではなく、80%程度の正答率を取れる英語力であることが望ましいです。
それを踏まえて、過去問演習で推論力を伸ばしましょう。考えさせる設問が多いので、それらを1つずつ拾えるようになれば、かなりの高得点を狙えるようになります。
まとめると、英検2級の英語力と推論力です。では、今回は以上です。
本記事で紹介した教材リスト
- 授業動画:スタディサプリ
- 英単語:Stock4500
- 英文解釈:読解のための英文法
- 長文:Solution2、英語長文ポラリス2